仕事を辞めたくなる壁がある?
みなさんこんにちは。快眠デザイン研究所の古泉です。
皆さんの会社にも、新入社員や新人さんが入社されることがあるかと思います。
最近は人材採用難で、新しい人が入ってこないという声もよく聞きますが、
入ってきてくれた人にいかに長く勤めてもらうかがカギになりますよね。
会社を辞めたくなる時期
入社した時には、頑張ろう!と思って入ってきてくれる人が多いと思うのですが、なぜやる気満載の人が「辞めようかな・・・」と思うのでしょうか?
私も大村市で寝具専門店で働いていた時には、多くの方を採用してきました。
採用して続けて頑張ってくれる人もいれば、続かずに辞めていってしまう人もいるのですが、採用する側として私が気がけていたことがあります。
それは、「辞めたくなる壁」に気をつける。ということ。
辞めてしまう人には、全てではないですが経験上、一定の法則があります。
それが「入社してからの期間」です。
「辞めたくなる時」とは?
入社していく人が辞めていく時には一定の期間があります。
それは入社して「一週間、一ヶ月、三ヶ月、半年、一年」の壁です。
「やる気満載の一週間の壁」
入社して一週間という期間はまだまだやる気たっぷりなので、自分の考えというよりは、「言われたことをきちんとこなせるか?」の段階です。
採用して一週間以内にやめる人も時にはいますが、その人は「期待値とのギャップ」が多く、いわゆる「思ってたのと全然違った」というものなので、ここは割愛します。
そして、一週間の壁とは、「面接時とのギャップ」です。
「面接の時に、営業しなくていいと言われたのに営業しなければいけなかった」とか「言われていた部署と違った」などの理由が多いです。
「接客販売と言われていたのに、実は営業だった」とかですね。言われたことと違ったこの時点で「まだ入ったばかりだし辞めるなら今だ」と思って辞めていくケースが多いです。
「流れがわかってきた一ヶ月の壁」
採用されて一ヶ月が経ったころ、仕事の流れもだんだん掴めてきたころになりますが、この時期には仕事の表面がわかってきたころですね。
一歩引いた目線から会社を見るようになってきます。
そして、少しづつ教えられることが少なくなってくるころです。
教えられる段階が終わり、自分で少しづつ仕事を見つけていく段階に入っていきます。
この時に、自主的に動けない人もいます。その時に「仕事を与える」ことができない会社だと「自分自身の存在がぞんざいに扱われているような」気がしてきます。
もちろん、会社はそんなことは思ってはいないのですが、教える側も自分がやることもあるし、新人は少しづつ自分で動けてきているので、手を離して大丈夫だろう。という気になってしまいます。
この時に一ヶ月の壁。が出てきます。
「慣れてきた三ヶ月の壁」
会社の同僚とも慣れてきて、仕事もスムーズにこなせるようになったくらいの時期です。
この時期、次のステップに進みたいと考えている人も多いようで、新しい仕事内容が指示されないような時に「この仕事本当に自分に合ってるのか?必要とされていないのではないか?」と思うようになってきます。
もちろん、「新しい仕事ください!」と自分から言えるわけもなく、「しばらく働いてみたけど合わないような気がする」との理由で会社を去っていきます。
このときに「新しい仕事をお願いするから、考えてくれないか?」と言っても「時すでに遅し」の状態です。
「会社の悪い部分も見え出す六ヶ月の壁」
入社して半年もすると、仕事も自分でルーティンを組み、かなり動けるようになってきます。
しかし、この時期になると、余裕を持って会社を見ることができるようになり、「人間関係」で悩むことが増えてくるようです。
「人間関係のトラブル」から派生して、「会社の嫌な部分」も見えるようになってくるようです。
この時期にやめる人は「人間関係」が原因で会社を去っていきます。
「会社」の不満よりも「人間関係」の不満が露出してきます。
やりがいが薄れてくる「一年目の壁」
一年もすると、新人も入ってくる時期です。もう「一般平社員」というわけにはいきません。
この時期は「新しいことに自分から取り組みたい」と上司に対して進言するようになってきます。
「会社のために」という建前があるため、すごくいい提案をしてくるのですが、ほとんどは「やったことがない」「今やっていることを黙々とやってくれ」みたいな今までの会社の慣習に引き込まれるようになりがちです。
そこに「認められなかった」という心が生まれ、「思いと違う」というような理由でやる気がなくなってくる時期です。
先にいた社員からすれば、当たり前なことも「ステップアップしたい」という隠れた思いが見え隠れしてきます。
上司の人は「道」を先に作ってあげておく
せっかく入社してきた社員が辞めていくのはつらいものです。
そんな時に上司の人はどうすればいいのでしょうか?
いろんな壁が立ちふさがってくる時期についてお伝えしてきましたが、逆に上司の方はこれに合わせて、事前に計画を作っておく必要があります。
「一週間まで」
「会社の基本的なルールを教え込む期間」です。この時は会社の方針やその会社のルールを教え込む時期です。
もちろん、仕入先や社内に関係する人への挨拶の仕方や、礼儀なども教え込みます。
「一ヶ月・三ヶ月まで」
この時期は、会社の中での毎日の流れを徹底的に教え込みます。覚えることが多い時期でもありますが、大まかな流れを教えます。
この時に「わからないことない?質問ない?」と聞いても、本人は覚えるのに必死で、何を聞いたらいいのかもわからない時期なので、やや一方的な感じになりますが、会社の流れを一度ではなく何回も教え込んでいきます。
質問は「相手が聞いてくるまで待つ」くらいのスタンスが良いでしょう。
「半年まで」
この頃は現場に出て仕事をある程度できるような時期です。「今までの振り返り」と「新しいことにチャレンジ」させる時期になります。
仕事の内容はほとんど覚えていますので、新しい取り組みに挑戦してもらう時期ですね。
もちろん、失敗した時には上司が責任をとる気持ちでいないと、本人のやる気は一瞬でガタ落ちします。
「一年を過ぎたら」
一年を過ぎると、教えることはほとんどないでしょう。しかし「毎日同じ仕事」だけをさせていると「この仕事、他の人でもできるんじゃないか?」とやる気は落ちていきますから注意が必要です。
1人で何かしら新しいプロジェクトを持たせ「責任ある仕事」をお願いするのもこの時期くらいからです。
研修を取り入れるメリット
手前味噌になりますが、社員の教育というものは時間がかかります。
会社にとって利益が見込めるかわからない時期でもあるので、いかに一人前になるまでの道のりをスムーズに進めれるかがカギになります。
会社ではいろんな研修が行われていると思いますが、研修のメリットは「乗り越えるステップを一段飛ばし」でできるものです。
時間を使うか、研修という「武器を使う」か。
その会社の方針でもありますが、効率の良い研修は投資したものよりも多くのメリットがある場合があります。
もちろん、行う研修によってはそうでない場合もあるかもしれませんが、その場合は講師の選び方を見直してみましょう。
まとめ
「新入社員が会社を辞めたくなる時の壁」としてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
会社にとっての仲間は「ともに目標に向かって歩むパートナーです」。
社員同士を「競争」させる風土ではなく、共に創る「共創」の会社になることが理想ですね。