シエスタの意味
シエスタは本来「昼休憩のこと」でスペインの人たちは出社して、お昼から2〜3時間の休憩時間をとる習慣があります。
その時間帯にずっと昼寝をしているというわけではなく、その時間帯は何をしても良いという意味です。
もともと働き方も日本と若干の違いがあり、朝の9時ごろ出社して、勤務が終わるのが夜8時ごろ。
シエスタを含めると長い時間に感じるかも知れませんが、休憩時間を抜くと、日本とほぼ同じくらいの8時間勤務程度になるようです。
日本では昼食は12時くらいですが、スペインはお昼ご飯の時間も少し遅く、夜ご飯も遅いようで、就寝時間も遅く、次の朝が早いという、いわゆる文化に少し違いがあるようですね。
シエスタは効果があるのか
ただ、注目するとこもあり、現在はこのシエスタ制度が少し変わってきているようです。
EUの統合により、西側諸国の文化と合わせるように、シエスタが廃止されているところもあるようで、2006年にはスペインの公務員のシエスタ制度は廃止されているようですね。
シエスタは「昼寝」の時間のような意味合いが強いですが、実際のところ、その時間は何をしても良いという時間なので、昼食を取り仲間と話ししてそのあとに少し仮眠をとるくらいのようです。
3時間も仮眠をとるなんて、なんて非効率な!と思ってしまいますがそうではないようです。
日本だと、「昼の長い休憩はいらんから、早く帰らせてくれ」という意見が出そうですね(笑)。
シエスタは人の体温リズムに合わせた方法
人の眠気は起きてから8時間後に訪れます。これは睡眠不足ではない人でも、眠気の症状はあるのです(サーカディアンリズム)。
そして、この時間帯がだいたいお昼の2時前後にあたります。この時間帯は生産性が少し下がり、交通事故等も深夜の時間帯の次くらいに多いというデータも出ています。
この生産性が下がったり、眠気がある時間帯に仮眠を進めている企業もあるのですが、そういう意味でいうとシエスタは効果的なのではないかなと思います。
シエスタを取り入れている企業
「シエスタ」は2〜3時間の休憩ですが、そこまで長い時間でなくても、仮眠を進めている企業は多く、大手ではグーグルは仮眠スペースも設け、社員の福利厚生に活用されています。
他にもヤフー、アップル、マイクロソフトでも取り入れていますし、社員の健康を考えるという意味で三菱地所では「ナップルーム」を開設したり、睡眠セミナーを行い、社員に睡眠の大切さを浸透させたりしています。
他にもIT企業GMOでは昼間使用していない会議室を「昼寝室」として社員に活用しているような事例もあります。
企業内運動会みたいなもの?
昼寝やシエスタにかかわらず、例えば社内運動会をしたりバーベキュー大会をしたり、家族ぐるみのイベントしたりする会社もあるかと思うのですが、
社員にいかに楽しく働いてもらうか?という福利厚生がしっかりしている会社は取り組みが早いような感じがします。
会社の大小ではなく、経営者の考え方によるところが多いようですね。
まとめ
私個人としては、「仮眠セミナー」を行なっていることもあり、仮眠と会社の生産性には良い関係性があることを知っているのでお昼の昼寝には賛成です。
しかし、今の日本の働き方では3時間ほどの休憩はやはり「ダラけてしまう」というイメージがありますね。
シエスタは屋内の休憩かも知れませんが、外周りの営業の方などはまず3時間の休憩があれば僕ならまず考えられません(笑)。外周りの場合は時間が命!というところもありますしね。
働く人にとって、何がよくて何が悪いということはあまりないのかも知れませんが、「生産性をあげる取り組み」に時間をうまく活用することは良いことだと思います。