現代の睡眠問題
「睡眠」という言葉が広く認知されてきたのは割と最近のことで、社会の営みの中で「睡眠が国民生活に対して重要な要素である」と認知されてきたのもここ数年の話です。
「AI」だったり「働き方改革」などが社会の中に取り入れられているのも、最近のことですよね。
ここ数年の社会は目まぐるしく進歩しています。
そして、最近では様々な場所で「睡眠」についての取り組みが行われています。
会社の中で「睡眠セミナー」や「睡眠研修」が開催されるのも、現時点では、まだまだ大企業が多いですが、
これからもさらに注目されていくのではないかなと思っています。
実際に、私が「睡眠について話してください」依頼を受けるようになったのはここ数年で、その前までは
「睡眠の大切さ」を訴えていても、「無関心」のような感じでした。
睡眠障害は3人に1人が抱えているもの
快眠デザイン研究所の研修は「睡眠日誌」というツールを使い、睡眠習慣を変化させることで、「不眠とサヨナラ」してもらうことが最終目的です。
睡眠研修会を実施している業種
では、実際に「睡眠のセミナー」や「睡眠研修」を取り入れているところには
どんなところがあるのでしょうか?
睡眠研修ができる講師はまだまだ少ないのが現実ですが、インターネットで「睡眠 研修」というキーワードで調べてみると、私以外にも、かなり多くの機関が実施されているようで、嬉しくなりました。
一例として挙げていきます。
教育関係者
現代の学校の先生方はかなりハードな仕事内容だということが問題視されています。
学校の仕事だけではなく、部活の取り組み、保護者との関係などもあり、ストレスを抱えている人もかなりいらっしゃいます。
事実、学校の先生は心の病を発症することも多く、「鬱やノイローゼ」を発症する方も多いです。
ブラックマンデーの言葉でも表されるように、休みの前の日は夜遅くまで起きて仕事をし、休みの日は遅くまで寝て、その日の夜は寝れずにいる方の例も見受けられます。
月曜日は睡眠不足の状態で出勤する方もいて、その疲れは木曜日まで影響するそうです。
眠りのリズムを改善しなければ、週の半分以上は睡眠不足状態で働いているという状況です。
最近は症例も多く出されてきたことから、教職員向けに「睡眠研修」を取り入れられているところもかなり増えてきました。
PTA関係者
PTA関係者の方からの依頼も多く、子供を持つ親御さんたちも「睡眠」に関しては興味を持っています。
それは、自分自身というよりも、むしろ子供達のために。
親なら誰でも思う「我が子への気持ち」。「睡眠力と学力アップ」というテーマでお話しすることが多いです。
運輸・運送関係
運送業を営んでいる会社からの依頼もあります。飲酒しているかどうかをチェックすることを取り入れている会社も多く、それと同様に睡眠時間のチェック等を行う一環として研修を取り入れておられます。
交通事故が会社にとって多大な影響を及ぼし、また交通事故を起こした本人にも悪影響しかないため運輸業、運送業からの依頼もあります。
例えば、過労による一瞬のうたた寝が重大な損失を生むことになるため、その前に「睡眠」を取り入れることによって、事故防止と社員の運行業務の効率化に繋がります。
変則勤務体制の工場
朝から出勤、遅出、午後から出勤、夕方から出勤、深夜から出勤などの勤務形態があるよな工場でも作業効率を上げるために「睡眠研修」を取り入れる事業者が増えてきています。
ラインに沿った流れ作業をしている会社では、時間通りの休憩と確保するところも多いのですが、15分ほどの休憩が、後の作業効率のアップになるという、「休憩時間の効率的な取り組み」や、「帰宅後の睡眠の取り方で次の出勤までに回復させる方法」などに興味を持っている企業も増えてきています。
タクシー会社
タクシー会社に勤務している方の多くは、1人で乗務することが多いため、脇見やぼーっとする時間が自然と多くなります。
このため、休憩の取り方や、出勤時間までの過ごし方などがテーマのお話をさせていただくことが多いです。
タクシーの乗務員のかたは、同じ姿勢でいることも多いため、腰痛や痔、坐骨神経痛などを発症している方も多く、腰痛の改善方法や休憩時間帯でのストレッチなど、複数のテーマを話すこともあります。
新人研修や社員研修の一環として
新人さんが入社してきた場合、今までの生活習慣と社会生活の間には、異なる部分が多いもの。そんな中で、新人さんには家庭での過ごし方や、全体的な睡眠の取り方、ストレスとの付き合い方などのテーマで依頼されることが多いです。
さらに、うつ病予防や、休日の過ごし方など、会社に慣れるまでに社会での睡眠習慣を作ることが大事になります。
また、社員向け研修では、睡眠と作業効率のアップや、生活習慣病の話などをお話ししています。
また、睡眠とは少し離れますが、私が250人の同期入社の中で新人賞をとった時の方法をテーマにお話ししたこともあります。
福祉・介護関係従事者
福祉・介護関係者への研修は二つの側面から、テーマ別にお話しします。
ひとつは介護する側、そして、もうひとつは介護される患者さんとうまく付き合うための方法です。
介護する側のテーマの場合は、やはり不規則勤務なので、自宅に帰ってからの睡眠の取り方や、効率的な休憩時間の活用法。
介護される側との付き合い方では、患者さんの睡眠スタイルと睡眠時間の関係などを調査し睡眠方法を変更する方法などを話したりします。
なお、「患者さんの睡眠スタイルと睡眠時間の関係」は一回の研修だけでは難しく、継続した研修が必要となることが多いです。
医療関係従事者(看護士さんなど)
病院従者向けの研修の場合は、福祉・介護者研修とテーマが似ています。
やはり夜勤明けの過ごし方や、夜勤出勤時の睡眠の取り方などがテーマになることが多いです。
他にもカフェインや喫煙と睡眠の関係などについてもお話ししています。
商工会など
商工会で呼ばれるときは、様々な仕事のタイプがありますので「睡眠の基礎知識」についてお話しすることが多いです。
基礎といっても、すぐに日常生活に取り入れることのできるテーマでお話しするので、「聞いて終わり」のスタイルにはならないように努力しています。
また、社員向けに話して欲しいとそこから依頼を受けることがありますが、その場合はその会社向けのテーマでお話しすることが多いです。
経営者の集まり
経営者の方に話をする場合は、いかに「質の良い睡眠方法」を取り入れることで企業の作業効率の改善と利益アップ、さらには社員の幸せについてのテーマでお伝えします。
圧倒的に睡眠時間が足りていない経営者も多く、本人とのマンツーマントレーニングをすることもあります。
こちらは「google」や「DeNA」等、実際に睡眠を企業に取り入れている一例です。よかったら読んでみてください。
研修やセミナーに求められている条件
研修やセミナーを行う場合に、まずは最終目標を設定します。
睡眠時間をうまくコントロールすることが目的なのか、短時間睡眠の場合の効率的な睡眠を取ることが目的かなど、
その会社によってテーマは変わりますし、できるだけ会社の内容によってブラッシュアップしています。
「いい話だった」で終わることは講師としては良くないパターンだと考えています。
研修がスタートであって、聞いてくれた方の生活習慣が変わり、良い方向へ進まないと意味がないのです。
今は、睡眠というキーワードで調べると、かなり多くの情報が載っていますが、多くの方は、それを自分のものにして活かすことができないでいるのです。
そのために快眠デザイン研究所はあると思っていますので、「中身のある研修」をすることにこだわっています。
睡眠セミナーと睡眠研修会の違い
睡眠セミナー
睡眠研修
研修が終わってからも自分で睡眠チェックができるようになるためのワークです。
睡眠は個人個人によって差がありますので、それぞれが自分でチェックでき、改善する方法までコントロールできるようになるまでお伝えします。
まとめ
研修といっても様々なものがあると思います。
新人研修・接客研修・業績アップのための研修・販促研修・自己啓発研修など、数え上げればキリがありませんが、その時に適正なものを取り入れることが一番良い方法だと思います。
AIや作業自動化、無駄の削減など会社をとります進化は非常に早いものだと思います。
今後は、心の研修や、睡眠に関する研修、職場内での人間関係の研修など、福利厚生としてのソフト面での研修も増えてくるかもしれませんね。