「睡眠時無呼吸症候群」の症状と改善方法とは?

睡眠の知識

みなさんこんにちは。快眠デザイン研究所の古泉です。

今回は「睡眠時無呼吸症候群()」についてお伝えします。

睡眠時無呼吸症候群とは(Sleep Apnea Syndrome; SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠時に一時的に呼吸が止まることにより、酸素不足や二酸化炭素過剰になる状態が続く疾患です。

SASは、成人の5〜10%に影響すると言われており、男性よりも女性に多く見られます。

SASは、健康な睡眠を妨げるだけでなく、肥満や高血圧、心臓病、脳卒中などの病気を引き起こすリスクを高める可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の発生原因とは

SASは、上気道の一部が閉塞している場合に発生します。

この閉塞は、舌や軟口蓋、扁桃腺などの組織が振動していびきを引き起こすことがあります。

閉塞が長時間続くと、酸素濃度が低下し、二酸化炭素濃度が上昇するため、脳や心臓、血管、肺などの臓器に悪影響を与える可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

SASの症状には、以下のものがあります。

・高いいびき音を立てる
・睡眠中に突然目が覚める
・夜中に何度もトイレに行く
・口やのどが渇く
・頭痛、めまい、集中力の低下、気分の変化
・朝起きたときに喉が痛い、口の中が乾いている、喉の奥が痛い
・昼間に疲れや眠気がある
・性格の変化、不眠症、うつ病、不安症など

SASの診断は、専門の医師によって行われます。

医師は、患者の症状、身体検査、睡眠検査などを基に診断を下します。

睡眠検査は、睡眠中に呼吸や心拍数などの生理的変化を測定するために、一般的に睡眠医療センターで行われます。

睡眠時無呼吸症候群の治療法とは

SASの治療法には、以下のものがあります。

・睡眠環境の改善:寝具の交換、温度調整、部屋の静音化、喫煙の禁止など

・体重の管理:肥満がSASを悪化させることがあるため、体重の減少が勧められます。

・位置療法:仰向けで寝るとSASの症状が悪化することがあるため、横向きで寝るようにすることが推奨されます。

・正確な症状に合わせた口腔補綴装備品の使用:歯科医師による口腔補綴装備品の装着は、上気道の拡張や舌の位置の維持を促進し、SASの症状の改善につながることがあります。

・機械的呼吸補助療法:継続陽圧呼吸療法(CPAP)は、睡眠中に気道を拡張するための圧力を呼吸器から提供し、SASの症状を改善することができます。また、自動陽圧呼吸療法(APAP)やバイレベル陽圧呼吸療法(BiPAP)もあります。

・外科手術:重度のSASの場合、外科手術が必要になることがあります。手術は、上気道を拡張することで閉塞を解消することを目的として行われます。

体がだるい、やる気が出ないなどの時には

SASは、放置することで健康に悪影響を与える可能性があるため、早期に診断・治療を受けることが重要です。
また、健康的な生活習慣を維持することも大切です。
たとえば、減量、運動、喫煙禁止、飲酒の制限などは、SASの症状を改善する上で有効な手段となります。
定期的な健康診断を受けることも、SASの早期発見・治療につながります。