「ドイツ」ハイムテキスタイル視察と immケルン視察、ビラベック社視察

快眠寝具について

ドイツ研修(フランクフルト・デュッセルドルフ・ケルン)

これは2017年1月11日〜19日にドイツ研修に行った時のものです。今(2019年)とは多少変わっているところもあるかもしれませんが自分自身、その時の気持ちを忘れないためにも忘備録として記しておきたいことです。
ケルン大聖堂の前にて
  1. ドイツ視察に至るまでの経緯

 約3年前より、寝具専門店仲間の大分いとしや様より、ハイムテキスタイルとドイツビラベック社の工場見学のお誘いを受けていた。本場のものを見ることによって、扱い商品を自信もって販売できることと、現地に行くことにより肌で体感してほしいということだったが数年は行けず、今回初めてのドイツ視察になった。


ドイツの地下鉄は日本のものに比べ「何番線から乗るとどこに行く」というスタイルではなく「行きたいところがあるならこの番線に乗りなさい」というスタイル。

 ドイツ・フランクフルトで行われる「ハイムテキスタイル」はヨーロッパのリネン・生地メーカーが集まる世界的な国際見本市で、その中でも羽毛ふとん・カバー類・毛布のメーカーが集まる見本市である。

ドイツ羽毛工場dauny社の社長さんと

 immケルンの見本市は家具メーカーが集まる最大級の見本市で、インテリア・ベッドのメーカーが集まる。




 

<視察目的>
①テキスタイル(生地)では最先端が見られる見本市の中で、寝具業界の先端を見ること、実際に触れて肌で感じること。②自店の現状と今後を見据え、やり方、方向性を創るためのエッセンスにする。③近い将来(35年後)の寝具業界を見極める。④日本よりも寒い地域での寝具環境がどうなっているのかを知る。

という4つのテーマで旅は進んだわけです。じゃないとシュナイツエルばっか食べてる気がするから。

ドイツの環境・生活環境・寝具の違い

ドイツの環境

ヨーロッパの国々は環境配慮への関心が強く、色々な対策を行っている。人口は約8060万人で、ベルリンの壁が壊れてしまった後は移民が多い。感じたことは貧富の差が激しい地域も多く、今回視察はフランクフルト、デュッセルドルフ、ケルン。
  各都市の人口はフランクフルト約68万人、デュッセルドルフ約60万人、ケルン100万人。フランクフルトは郊外、デュッセルドルフはベッドタウンのような風景と街並み、ケルンは大都市という印象である。
 近年テロなどの懸念もあり、街中には警察が巡回しているが、観光地としては危険度は低いものの、観光客に対してのスリ、置引きは多いと聞く。
教会は街のあちこちにたくさんあり、それぞれが趣がありました。長崎にいるから教会自体は見慣れているけれど、なんか規模が違うって感じです。どこらへんに世界遺産とかあるし。
ドナウ川のほとりを1人で散策してみました。ドナウ川・・・川のでかいバージョンです(笑)僕みたいな一般人はでかい以外にはわかりません。
これは超有名なケルンの大聖堂です。ここもサグラダファミリアと同じようにずっとどこかを修理しています。写真には上まで入らない。ものすごくでかいです。
観光客の象徴。何かわからないけど写真撮る(笑)移民が多く、大都市に働きに来ていても職に就けない人も多いそう。そのせいか「タバコ一本くれ」とか言ってくる人が多かったです。スリや置き引きも多いみたいですよ。
流石にズボンや靴下の中には財布入れることはしなかったけど、中学生みたいなジャラジャラチェーンはつけてました。

ドイツの生活環境

  ドイツの1月の気温は最高平均0、最低平均-6℃と低い。
日本と違うのは、京都などの盆地に感じられるような底冷えがする感覚。しかし、レストランや店の店内、ホテルなどは空調、暖房が効いており軽装で快適に過ごせるように整っている。

街中は季節もあるでしょうが、コート、マフラー、カイロは欠かせませんね。

やはり、多く出てくるのは肉。肉。肉。ビールも美味しいです。

ドイツの住環境

 ドイツは生活環境が整っていることもあり、日本のような厚めの羽毛布団等は使用しない。真冬に使用する羽毛ふとんでも1キロも入っていない。羽毛を常時使用する人は、冬ふとんは800g、夏ふとん300gと日本と比較するとかなり薄め。室内気温が高いためそれで快適に過ごせる。日本のデュベの感じ。

寒いところなのに掛け布団はデュベ(薄い羽毛布団)が普通。ちょっと寒かったです。でも、部屋は暖かく、暖房はデロンギみたいなオイルヒーターが主流みたいですね。

ドイツの寝具環境

 現地の人に聞いてみたところ使用素材は羽毛70%、ポリエステル20%、獣毛10%ぐらいではないかとのこと。この部分は日本と大差がない。

寝具専門店の違い

 ドイツでは、現地の百貨店、寝具専門店に視察に行ったが、百貨店は大手ブランドメーカーが23社入っており、素材もポリエステル、羽毛までの品揃え。マットレスは低反発、スプリングマットレスが主流。ベッドフレームはあまり目立たたない。

 

ラテックス(天然ゴム)素材はほとんど見かけなかった。これはラテックスの原産国がマレーシアという事で、輸入自体が少ないのだと言われている。もちろんまだ出回ってないだけで、これから増えていくだろうと思う。

その代り、ウレタンで発泡の方法を変えて、柔らかめ、硬めが合体したものも多く見受けられた。(マニフレックスDDウィングのようなタイプ)

Bettenrid(ベッテンリッド)の写真もあったんだけど行方不明。個人的にはここに行きたかった。

まとめ

◎総括

これから取組としてできること

<短期>

まずは商品の品種と品目を見直すこと。現在でもしているが、売れている商品と売れていない商品を調べ、売れていない商品は徹底して排除していくこと。

品揃えと集客の方法法を考え、近づけること。

<中期>

消費者が望む方向、もしくはメーカー主導の差が、これからもますます幅が広がっていくだろうと予想される。

消費者が望む方向とはまずは価格。店の種類によってますます価格は下がり、数がこなせない店は粗利が取れず、それに伴って中途半端な店は立ち行かなくなるかもしれない。真空マーケットを探し、特化できるところが残っていくと予想されるので、自店の行く先を決定づけ、邁進させる。

<長期>

「寝具専門店」というくくりでは低頻度商品のために、難しいと考える。そのため、「寝室の中で使用する物」や「家の中で使用する物」というくくりを作らないといけない。

アメリカのbed bath and beyondIKEA、ニトリのようにホームファッションやホームファニシングという「業態店」がますます望まれる。

 

また行きたいな。ドイツ。