みなさんこんにちは。快眠デザイン研究所の古泉です。
快眠デザイン研究所は全国の企業に赴いてセミナー・研修を開催しています。
私の場合は、研修前に事前打ち合わせをする場合と、先にメールなどで内容や流れを共有し、当日臨む場合とがあります。
その中で、初めて会う人事の方がほとんどですが、私は「なぜ快眠デザイン研究所を選んでいただいたのですか?」と聞くようにしています。
「睡眠の話に興味があった」という声は多いですが、話をしていく中で人事担当者の方や、研修担当の方には研修開催に対して共通する悩みがあるようです。
今回は、「研修の成果を出すために多くの担当者様が悩んでいること」についてまとめてみました。
皆さんの会社ではどんなことに悩んでいるでしょうか?また、他社ではどんな悩みを持っているのかも気になりますよね。
企業研修をされている企業様へも、これから研修を考えている企業様へも参考になれば幸いです。
悩み事は会社によって違う
会社によって、もちろん研修の目的は違います。しかし、多くの会社が抱えている共通の悩みもあります。
企業側の悩みとそれに対するポイントを挙げていきます。
研修を行っても変わらない社員がいる
まず共通して持っていらっしゃる悩みとして「受講した社員のその後を観察していると、研修の効果が見えにくい」
せっかく研修を行ったにもかかわらず、受講した社員の行動変容がないという問題。
もっとも、ただ資料を読み上げるだけの講師がいたり、トークに抑揚がなく眠くなってしまう講師もいますが、
そうではなく、「その時は変わろうと思っていたにも関わらず、しばらく経つと変化がない」という悩みの方が強いようです。
これはある意味研修講師側の永遠の課題でもあるのですが、研修が終わったらおしまいになってしまって、その後行動に変化が現れないというものです。
「研修後に行動に変化がみられない」→「振り返りの時間をあらかじめ計画する」
研修当日だけで終わってしまっている場合があります。例えば1週間後に振り返りの時間を計画しておくなど、一回の研修で完結しないように心がけてみましょう。
研修の内容が抽象的すぎて身についていない
研修には「会社指示(命令)で受講する」場合と「本人希望で受講する」場合があるかと思います。「人集めに協力して参加している」という仕方なく参加したということもあるかもしれません。
しかし、会社としては安くない講師代を支払うわけですから、実りのある研修にしたいと思っているわけです。
研修講師にも様々な人がいて、前述したように資料を読み上げるだけの講師もいれば、話があちこちに飛んでしまって、話が抽象的になる講師もいます。
こういうことになってしまっては、社員も企業も得しません。その講師は次回呼ばないということもできるでしょうが、呼んだ手前その回の分は支払わないといけないわけです。
企業としては「研修の失敗」はダメージになってしまいます。そうならないためには「事前準備が必要なケース」があります。
「当日研修の内容が抽象的だった」→「事前に打ち合わせを」
打ち合わせといっても難しいことではありません。
「当社では現在このようなことで悩んでいるので、このことについて少し重点的にお話ししていただければと思います」という内容を伝えるだけでも、講師側はそれについて準備をし、研修もしやすくなるため有難いことでもあるのです。
講師に対して遠慮は不要です。事前に伝えておくと良いでしょう。
研修開催自体が目的になってしまっていないか不安
企業の研修担当の方は、研修会開催までに様々な準備を行わなければなりません。
さらに研修会だけではなく人事や総務、他にも会社の様々なことをしている中で研修の準備もしなければなりません。
そのためなんとなく提案された研修を開催したり、手薄になってしまったり。前年の研修をそのまま踏襲する場合もあります。
研修をマネジメントする企業に一括して依頼するという場合もあるでしょう。
しかし、企業側としては去年よりも今年の方が社員にはパワーアップしてうことが必要です。
注意しなければならないのが、研修自体の開催が目的になってしまったり、社員も新しい研修に触れるきっかけや成長につながりにくいことも考えられます。
こういう時には、すでにされている企業も多いとは思いますが、年間で計画を立てたり、前回の続きが今回の研修に繋がっているなど研修にストーリー性を持たせることが大切です。
研修にストーリー性を持たせるようにしたり、年間で研修の計画を立てみると良いでしょう。
研修内容を忘れられてしまう
研修を受けられる方ももちろん、研修を受けることだけが仕事ではありません。開催される方と同じように研修の他にも様々な仕事が待ち受けているわけです。
通常の仕事にプラスして研修に参加しているという方も少なくないでしょう。
研修が終わって1週間後、1ヶ月後にはほぼ内容は忘れられている可能性が高いです。極端に言えば、1日で忘れられているということもあり得るのです。
これは研修講師がインパクトに乏しい研修内容だったということもあるかもしれませんが、開催した主催者から見れば非常に残念な気持ちになってしまいます。
このような場合には、研修後のアフターフォローによって解決できる場合があります。
手前味噌な話になって恐縮ですが、快眠デザイン研究所では、「睡眠日誌」というものを活用した研修を行います。
睡眠日誌は毎日の睡眠時間や就寝時間、寝つきの程度などを記入していくものです。
私の場合、多くは1日だけの研修で終わることが多いのですが、企業様によってはこの睡眠日誌を1週間単位で繰り返し現場の方とフォローや共有していただいているところがあります。この方法だと研修だけで完結せずその後の活用にも活き、社員の身になっていきますから忘れることも防止できるわけです。
せっかくの研修ですから、社員のためにもフォローアップできる仕組みづくりが大切です。
研修後に継続して取り組みたい場合は、フォローアップの方法などを担当講師に聞いてみましょう。
研修講師はその道のプロですから親身になって答えていただけると思います。
教育と共育の違い
様々なことを述べてきましたが、社員研修は「企業が社員を教育していく取り組み」ものではなく、「社員と共に成長していく共育の取り組み」だと捉えることもできます。
研修にありがちな「一方通行の研修」は企業にとっても受講される方にとっても「やらされている感」が出てしまいます。
そのため、研修担当にとっては「やらなければいけない」ものになってしまい、受講する側にとっても、受けろと言われたから受講した「やらされている感」が強いものになってしまいがちです。
私は本来、研修というものは楽しいものであるべきだと考えています。
その研修を内容の濃いものにしていくのが「研修担当者」であり、「受講したくなる」ように持っていくことが大切です。そこには経験やスキルも必要かもしれませんが、様々述べてきた通り、研修の成否を決めるものは「研修の前後」に大きく関わってきます。
このように考えると研修当日はその後に生かすための「前準備」と捉えることもできるかもしれませんね。
研修担当の方の悩みはここに書いたもの以上にたくさんあると思いますが、せっかくの研修を「本心から楽しかった、受講して良かった!」と思えるものに一緒に取り組んでいきましょう。
あなたの研修への取り組みが企業の成果に大きく関わっていきます。
一緒に前進しましょうね。