【ダウンケットの選び方】メリットとデメリット

快眠寝具について

【ダウンケットの選び方】メリットとデメリット

 

ダウンケットが欲しい?

みなさんおはようございます。快眠デザイン研究所の古泉です。

 

最近テレビでは、

「これからの暑い季節、ダウンケットが大変お買い求めやすくなっております!」

とバンバン宣伝されていますが、

 

ダウンケットは暑くないのでしょうか?という質問をいただきました。

ダウンケットは買うときに注意が必要な商品でもあります。

ダウンケットにもいろんな種類があり、やはりメリットとデメリットがあります。

今日はダウンケットについてメリット、デメリットを3つずつお伝えします。

ダウンケットのメリット

メリットその1【洗える】

暑い夏を乗り越えるためには、やはり汗の量も増えるので、家庭で手軽に洗濯できるというところはやはり、一番のメリットです。

 

家庭用洗濯機でネットに入れて洗えるというのは、「毎日使用する寝具」という面から見れば大切なところですし、使いやすいのが一番ですよね。

 

洗濯するときに注意したいことは、

「洗剤は少なめに使う」ことです。

 

ダウンケットはその名の通り、「羽毛」が使われています。

 

羽毛には細かい綿毛(ファイバー)のようなものがあり、これによって保温したり、放湿したりします。

 

多量の洗剤や、柔軟剤を入れると、この通常広がっている綿毛が洗剤によって縮れてしまったりくっついたりして、へたってくる場合があります。

 

できれば水洗いが良いのですが、「汗が気になる」という方もいらっしゃると思いますので洗剤は使いたいと思います。

 

できれば洗剤は少量にするように心がけましょう。

メリットその2【軽い】

ダウンケットは軽いです。中の羽毛は0.25Kgくらいの羽毛しか充填されていません。

通常の羽毛布団(冬に使用する大布団)は1.2Kg~1.4Kgぐらいなのでとても軽量に仕上げてあります。

しかし、羽毛の量が少ないということは、保温力はほとんど期待できません。

 

といっても、ポーランドやハンガリーのグースが0.25Kgだと膨らみもあり、保温力はあるので一概には言えませんが、ここではあくまでも一般的に数多く出回っている、シングル5000円〜10000円くらいの商品でお伝えしています。

 

中に入っているダウンが「スモールダック」くらいの原料だとほとんど保温力はありませんが、その分軽く仕上がります。

 

そこが夏に使用するメリットでもあります。

メリットその3【安価・手軽】

ダウンケットは何と言っても、最近出回っているのは安価です。

 

それは中国やベトナムなどの海外で製造されているものなので、圧倒的に人件費が安くできます。

 

それぞれのダウンケットには「品質表示」というものが必ず付いています。これには製造元が記載されているので、海外で作られているものはやはり安価で仕上がります。

 

*大手寝具メーカーの商品であっても、最終工程にラベルをつけるところだけが国内というものもあります。この時はメイドインジャパンが付きますが、ほとんどないと考えて良いでしょう。

 

安く作るためには、それなりの理由があります。

 

寝具は意外とわかりやすいもので、「どこで作られて、どこの原料を入れるか」でほとんど消費者価格は相場が決まります。

 

例えば「中国で製造されて、洗浄工程が一回のみ、スモールダック」で作ろうと思うとかなり安価で作ることができます。

 

その分、安価でできるということは手軽に買えることとも言えますよね。

 

ダウンケットのデメリット

デメリットその1【蒸れやすい】

蒸れは「快眠の天敵」とも言えますが、「洗える」と謳われているものの多くは、ほとんどがポリエステル生地で作られています。

 

ポリエステルは水分を弾きやすい性質を持っており、縮みもほとんどないため洗える製品には多く使われる素材です。

しかし、水分を弾きやすいということは、生地にひねりを加えないと、中の羽毛まで洗えているかどうかは不明です。

 

こんなこというと、叱られるかもしれませんが、せっかく深呼吸する羽毛を使っていても、水分透過率の少ないポリエステル生地で包んでしまうのはどうなのか?といつも不思議に感じていますが、それでも商品になっています

 

実際に、中の羽毛まで洗えたとしても、その汚れがきちんと表に出て洗えているのか?にも疑問が湧きます。

 

あまり言うと、製造工場の方に本気で叱られるかもしれないので、この辺でやめておきます(笑)

デメリットその2【羽毛が偏りやすい】

上でもお伝えしましたが、羽毛は綿毛部分で保温したり湿度調整をしたりします。

 

水分に浸された羽毛は綿毛同士が、複雑に絡み合います。ここできちんと乾燥させないと

「ダマ」になってしまい、羽毛が生地の中で固まってしまい偏りができてしまう原因となります。

 

これは洗った後の乾燥にもよりますが、中のダウンを軽く揉むようにして、出来るだけ羽毛をほぐしてから乾燥させてください。

デメリットその3【匂いが強いものが多い】

袋から開けたばかりの羽毛は、原毛の匂いがする場合があります。この匂いが嫌で羽毛を敬遠される方もいらっしゃいますが、これは基本「羽毛の洗浄回数の差」によるものです。

 

自然界から採取された羽毛は、きちんと洗浄しておかないと羽毛についた油分であったり汚れがきちんと落ちていない場合があります。

 

他の繊維だと漂白剤を使って、細かい汚れは溶かすことができるのですが、羽毛の場合は非常にデリケートなため、これもできません。

 

しかし、コストを下げるためには洗浄回数を減らすことも大いにありえます。

 

この洗浄回数が少ない時には、羽毛の匂いがする場合があります。

袋から開けて、少し風通しをすることで多少の匂いは取れるかと思いますが、

 

使っているうちに体から放出される湿度により、また匂いが出る場合が大いに考えられます。

 

その度に陰干し等して、匂いを飛ばすようにしましょう。

 

まとめ

*ダウンケットと、羽毛布団の夏用は違います

ダウンケットは基本「ウォッシャブルダウンケット」と言って、洗うことを前提として製造されますから、洗濯に強い「ポリエステル生地」で製造されます。

 

一方「羽毛布団の夏用」は適度な保温力と湿度調整をメインに考えているため、表生地は面で製造されることが多いです。

 

しかし、家庭での洗濯は厳しいです。

 

手軽さを取るか、快適さを取るかによって違いはあるかと思いますので、適切な方を選ぶようにしましょう。

 

例えば、夏のお盆の時に、親族が帰省するときだけに使うような場合は、「洗える」方が優先されるでしょうし、自分自身が肌が弱く、しかも冷えがあるような場合には「保温力と湿度調整」を優先するでしょう。

 

一言で「羽毛」といえども、市場にはたくさんの種類が販売されていますので、わからない時には近くの寝具専門店に相談してみましょう。