みなさんこんにちは。快眠デザイン研究所の古泉です。
台風19号、想像以上の被害が出ています。被害に遭われた方へ、心からお悔やみ申し上げます。
1日も早い復興をお祈りします。
「合計で6時間の睡眠を取っているんですが眠いんです」という質問
こういう睡眠を取っている方多いかもしれません。
特に主婦の方だと、仕事終わりにゆっくりできる時間もなくそのまま夕食の準備をして、それから食後にウトウト。
食器を洗う前に1時間くらいソファで横になって、そのあとお風呂や家事を済ませて、布団に入るものの次の日は朝早くから起きないといけない。
睡眠時間としては合計で6時間取っているんだけど、常に睡眠不足なんです・・・。
睡眠には「深い睡眠」と「浅い睡眠」がある
大まかに説明すると、体や脳を休める睡眠のリズムには「深い睡眠」と「浅い睡眠」があります。
人の睡眠サイクルでは、睡眠に入ってから90分くらいで「深い睡眠」睡眠深度3〜4に入ります。
人はこの一番深い眠りの中の時に、体を修復したり脳内の情報処理をしたりするのです。
この深い眠りが一番大切なところで、このチャンスを逃すとこれ以降の深い睡眠は取れないようになっています。
睡眠に入ってから最初に一番深い睡眠を取り、その後にも深い睡眠には入りますが、初めの睡眠深度よりは浅い睡眠が繰り返されるようになっています。
質問のような睡眠のことを「睡眠の分断」とも言います。
睡眠の分断は体温や血圧にも関係する
人は眠り始めると、体温が下がります。この場合、1時間で体温が下がりかけてまた、上がってしまいます。
「成長ホルモン」は体温が下がった時に分泌量が多くなる
成長ホルモン(怪我の修復や、肌の再生化)などは体温が下がった時に分泌量が増えることがわかっていますが、睡眠が分断されるとこの分泌量が低下してしまいます。
また、睡眠中は血圧が下がります。本来は血圧をしっかり下げることで交感神経を休ませたほうがいいです。
分断によって交感神経を休ませた方が睡眠の効率は格段に良くなります。交感神経を休ませないと常に「ナチュラルハイ」状態によって、神経が過敏になってしまします。
この方の例では、食後に1時間の仮眠を取る事よりも、本来ならばまとめて6時間の睡眠を取るのが一番いい方法です。
しかし、それができない理由があり、どうしようもない場合は、
1時間の睡眠を減らすよりはその時はあえて最初の1時間を取り、5時間の睡眠時間の方が疲れの取れ具合は違うかもしれません。
「1時間の睡眠時間を減らして5時間にするよりは」という意味です。
わかりやすく説明するなら
6時間の睡眠 > 1時間+5時間 > 5時間
ということになります。
一番良くないのは睡眠時間を減らすことですが、それが不可能な場合は休みの日だけでも少し長めに睡眠を取ることが理想です。
その時は「寝だめ」という方法を取ることになりますが、あまり長い時間の「寝だめ」も翌日からの睡眠時間に影響してきますので、「いつもの時間+2時間以内」に抑えるようにしましょうね。
参考:朝日新書「睡眠負債」より